サッカークラブのACミランが低迷期に
かつてイタリアの名門として数多くの国内タイトルを獲得し、ヨーロッパの舞台でも幾度となく優勝を飾ってきたサッカークラブであるACミランですが、近年は国内で優勝を争うどころかヨーロッパの大陸大会にも出場できないという低迷期に突入しています。 その理由は、資金力を失ってしまったためです。
ACミランはイタリアの首相も経験したメディア王であるオーナー一族が莫大な資金を投入することでワールドクラスの選手を獲得していました。 その方針は必然的に優秀な監督を就任させることにもなり、魅力的なサッカーを展開してタイトルとファンを獲得してきたのです。
しかし、昨今の不況やメディアの求心力の低下といった理由からACミランに投入される資金が減り、ビッグネームを獲得することができなくなったために戦力が低下し、タイトルを獲得できないために賞金も得られないという悪循環になってしまったのです。 現在は、下部組織出身の選手を起用するなど方針を転換して低迷期を脱しようとしているのです。
サッカー界が注目するACミラン低迷の原因と現在
イタリアサッカー1部リーグ・セリエAの名門ACミランは、復調した本田選手の活躍もあり 今季後半戦はCL出場権を狙える位置まで盛り返してきています。 が、シーズン前半から遡ればここ3年程、長らく続く不振に苦しみ続けていました。
そもそもの原因は2012-13シーズン、急激に悪化したクラブの財政事情の建て直しを図り、 当時攻守の要であった主力級選手2名を他クラブへ売却したことでした。 同時にベテラン勢も複数放出し代わりに若手を獲得、チームの若返りをも図ったのです。 サッカーに限らず団体競技において、ある時点で世代交代を行う事は珍しい事ではありません。 しかし、この時のミランの狙いは裏目に出ます。
メンバーを一気に入れ替え過ぎたためそれまでとはもはや別のチームとなってしまい、 組織としてのバランスが崩れ機能しなくなりました。 そんな現状を打破しようと、短期間に何度も監督を入れ替えたものの 混乱に拍車をかけ、ますます泥沼状態となりました。
寄せ集めに過ぎない選手達が個人プレーに走りがちだった事も負の連鎖の産物でした。 現監督体制下となってからはようやくチームに連携が生まれ、 安定した成績を残すようになってきたのです。